みんなの金融リテラシー

大学生のための金融リテラシー教育

大学で実際に行われた授業から、金融リテラシー教育の取り組みを紹介します。

海外旅行での外貨両替がお得になる、意外な場所と方法

空港での外貨両替よりも得をするには?

自分を高めるためにお金を使おう

自分のための時間とお金を使えるチャンスは、人生の中でいつもあるわけではありません。特に海外旅行は、結婚して家族が増えるにつれて行きづらくなります。日頃はなかなか行けない遠いところに出かけて、いつもと違う環境や文化に触れるのも、自分磨きの一つだと思います。

とはいえ、海外旅行はまとまったお金がかかります。航空券が高い夏休みシーズンを避ければ費用は抑えられますが、お勤め先で夏休み期間が決められていればそうもいきません。そこでぜひ工夫したいのが、外貨の両替手数料です。

空港よりもお得な両替方法とは?

旅行先で使う外貨は、空港や銀行で両替する人が多いと思います。日本円を米ドルに両替するとき、空港の両替専門店では1ドルあたり約2.5円、大手銀行では約3円の手数料がかかります。1000ドルを手に入れるなら、手数料は2500円〜3000円になります。ユーロの場合、手数料は約4円、ポンドは約10円とより高くなります。アジアでは、台湾ドルは約0.5円、韓国ウォンは約0.01円(韓国ウォンはほかの通貨よりも桁数が多いので要注意)です。

同じ銀行でも、店舗によっては手数料が優遇されることが。大手銀行のなかでも外貨両替を専門にしている店舗では、米ドルで30銭(1ドルあたり)、ユーロで2円(1ユーロあたり)の手数料割引をしています。銀行で両替するときには、割引のある店舗を探していくとよいですね。

なお、日本で両替するときの手数料は、為替レートに含まれた形でかかります。両替をすると、テレビや新聞のニュースで「本日の為替レートは……」と出てくるレートよりも外貨が高いと感じるかもしれませんが、これは手数料が上乗せされているためです。

よりおトクに両替するなら、金券ショップという方法があります。米ドルの手数料は1ドルあたり約2円で、大手銀行より1円安くなっています。1000ドル両替するなら1000円の違いですので、ランチ1回分くらいおトクになります。また、700円程度の送料はかかりますが、インターネットで注文して自宅に外貨を発送してもらうこともできます。

出発がまだ先であれば、意外なこんな方法も

出発まで時間がある人におすすめなのが、FX(外国為替証拠金取引)会社の外貨両替サービスです。米ドルの手数料は1ドルあたり0.2円。1000ドル両替しても200円で済んでしまいます。外貨の現金受け取り時には別途500円程度の手数料がかかるのが一般的ですが、それでも銀行などに比べると有利ですよね。

利用するにはFXの口座を開設し、あらかじめ口座にお金を入金しておくなどの手続きが必要です。手続きなどで最短4日は必要なので、旅行の直前になってしまうと難しいですが、時間に余裕があればおトクに両替できます。出発がまだだいぶ先という人は、口座だけ先に開設して入金しておけば、為替レートが有利なときに両替だけしておくことも可能です。両替をした外貨現金は、出発時に空港で受け取れます。

日本と現地、どちらで両替するのが得?

海外旅行に行くときには、張り切って先に外貨を両替しておきたくなるかもしれません。出発時と到着時の為替レートの動きや、国によって多少の違いはありますが、日本人に人気の海外旅行先では、現地で両替する方が手数料がおトクなことが多いようです。空港の両替所でも、一般的には日本の空港よりも現地の空港の方が有利です。

現地に到着して、市内で両替することもできます。都市銀行、デパート、ホテル、公認両替所などです。現地空港の両替所は都市銀行の支店になっているところがありますが、同じ銀行でも市内の支店の方が有利なレートになっています。市内の都市銀行で両替する場合、たとえば台湾では、銀行によって両替手数料が別途かかるところと、為替レートに含まれているところがあります。1度にたくさん両替する場合には、手数料が別途かかる銀行のほうが有利になることもあります。

韓国のソウルなど観光客が多いエリアでは、公認両替所がおすすめです。1万円分の両替で、日本国内で両替するよりも約2000円分有利なレートになっていることもあります。なお、地域によっては公認を受けていない違法な両替商がいるところもありますので注意しましょう。

おトクに外貨を手に入れるには、現地の空港から市内までの交通費分くらいは空港で両替して、残りは市内で両替するのが良さそうですね。ただ、現地についてから両替所を探す時間がもったいないなら、現地の空港で両替しておいても十分だと思います。

小見出し

クレジットカードで払うのは得なのか

本文

アメリカやヨーロッパなど、カード払いが普及している地域に行くなら、クレジットカード払いにするのも有利です。クレジットカードを外国で利用する場合、カード会社所定の為替レートで日本円に換算されて請求されます。また、日本円に換算した金額の1.3%〜2%(カード会社によって異なります)の事務処理手数料がかかります。仮に1000ドル分のお買い物をした場合、1ドル=100円なら手数料は2000円弱になります。

クレジットカードで支払う場合、利用代金に応じたポイントがつきます。一般的なクレジットカードでは200円につき1ポイント、つまり還元率は0.5%ですが、還元率が高いカードは2%近くのポイントがつきます。海外でのお買い物だとポイントがアップするカードもあります。事務処理手数料よりもポイント還元率が高いカードでお買い物をすれば、手数料以上のポイントが戻ってくることになるのです。

ただし、クレジットカードで支払った時の為替レートは、カードの利用データがカード会社に到着したタイミングで決まります。お買い物をした日と、カード会社でレート換算をする日の間に2〜4日のタイムラグがありますので、為替レートの変動によって請求額が前後するのは心得ておきましょう。

ちょっとした工夫で手数料を安くできれば、その分を現地でのお楽しみに充てられますよね。海外旅行に行くなら、両替方法にも注目して、おトクに思い切り楽しんでくださいね。

クレジット

文/加藤梨里

プロフィール

加藤梨里(かとう・りり)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者) マネーステップオフィス株式会社代表 保険会社、銀行、FP会社を経て独立開業。家計、保険などお金のセミナー、執筆、相談を行う。働く女性のライフプランと健康にも関心があり、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教も務める。

マネーステップオフィス:http://moneystep.co/